不定詞は英語で多くの用法があり、文中で多様な役割を果たします。ここでは、これまで触れてきた基本的な用法に加え、覚えておきたいその他の不定詞の使い方を紹介します。
1. 動詞の目的語としての不定詞
不定詞は動詞の目的語として使われることがよくあります。特に、動詞が何をするか、または何をすることを意図しているかを表現する際に不定詞を使用します。
- 例:
- I hope to meet her soon.
(私はすぐに彼女に会いたいと思っています。) - They decided to go on a trip.
(彼らは旅行に行くことを決めました。) - She promised to help me with the homework.
(彼女は宿題を手伝うことを約束しました。)
- I hope to meet her soon.
これらの動詞(hope, decide, promise)に続く不定詞は、行動をする意図や計画を示しています。
2. 形容詞の後に続く不定詞
形容詞の後に不定詞が続くことで、その形容詞が表す状態や感情をさらに詳しく説明します。
- 例:
- He is happy to help.
(彼は手伝えて嬉しいです。) - She was surprised to hear the news.
(彼女はそのニュースを聞いて驚きました。) - I’m excited to go on vacation.
(私は休暇に行くのが楽しみです。)
- He is happy to help.
これらの形容詞(happy, surprised, excited)は、後続の不定詞で理由や感情を補完しています。
3. 名詞の後に続く不定詞
名詞の後にも不定詞を使うことができ、その名詞の目的や意図を表現します。特に「time」「place」「reason」「way」などの名詞に続けて使用されます。
- 例:
- I don’t have the time to study.
(私は勉強する時間がありません。) - This is the place to eat.
(ここは食べる場所です。) - We don’t have a reason to leave.
(私たちには去る理由がありません。)
- I don’t have the time to study.
不定詞はこれらの名詞の後に続き、その目的や特徴を説明します。
4. 目的を表す名詞句としての不定詞
不定詞はしばしば名詞句の一部として使われ、その文の中心的な目的を表すことがあります。これは、動作がどんな目的のために行われるかを強調する役割を果たします。
- 例:
- To win the game was their ultimate goal.
(試合に勝つことが彼らの究極の目標でした。) - His dream is to become a doctor.
(彼の夢は医者になることです。) - To succeed in life requires hard work.
(人生で成功することは努力を要します。)
- To win the game was their ultimate goal.
不定詞が文全体の主題や焦点となり、目的や意図を表現しています。
5. 否定の不定詞
不定詞を否定するには、not を不定詞の前に置きます。これは特に意図や行動に対する否定を表現する際に使われます。
- 例:
- She decided not to go to the party.
(彼女はパーティーに行かないことに決めました。) - I promised not to tell anyone.
(私は誰にも言わないことを約束しました。) - He asked me not to talk during the meeting.
(彼はミーティング中に話さないように頼みました。)
- She decided not to go to the party.
このように、not to は動詞の意図を否定するために使います。
6. 疑問詞と不定詞の組み合わせ
不定詞は、疑問詞(what, where, how, when, why など)と組み合わせて使うこともあります。この用法は、具体的な行動や方法、目的を尋ねる際に使われます。
- 例:
- Can you tell me how to get to the station?
(駅に行く方法を教えてもらえますか?) - I don’t know what to do next.
(次に何をすべきか分かりません。) - She asked where to find the nearest store.
(彼女は最寄の店がどこにあるかを尋ねました。)
- Can you tell me how to get to the station?
これらの疑問文では、不定詞が行動や方法を尋ねる形で使われています。
7. 使役動詞と不定詞
使役動詞(make, let, have など)や知覚動詞(see, hear, feel など)と不定詞が組み合わさる場合もあります。これらの動詞は、他者が何かをすることを促す、または見たり聞いたりする行動を表現します。
- 例:
- He made me study hard.
(彼は私に一生懸命勉強させました。) - I saw her leave the office.
(私は彼女がオフィスを出るのを見ました。) - They let me use their car.
(彼らは私に自分の車を使わせてくれました。)
- He made me study hard.
使役動詞や知覚動詞の後に続く不定詞は、他者の行動や出来事を示します。
8. 感情や態度を表す不定詞
感情や態度を表す動詞とともに不定詞を使うことで、その感情がなぜ生じたのか、またはどのように感じたのかを伝えます。
- 例:
- I am glad to meet you.
(お会いできて嬉しいです。) - She was sad to hear the news.
(彼女はそのニュースを聞いて悲しみました。) - They were surprised to see the result.
(彼らはその結果を見て驚きました。)
- I am glad to meet you.
これらの例では、感情を示す動詞(glad, sad, surprised)に続く不定詞がその理由を説明しています。
9. 不定詞の複合形
不定詞が他の要素と組み合わさることで、さらに意味を強調することもできます。例えば、to be able to や to have to といったフレーズは、能力や義務を表現します。
- 例:
- I hope to be able to help you soon.
(私はすぐにあなたを助けることができることを望んでいます。) - She has to go to work.
(彼女は仕事に行かなければなりません。)
- I hope to be able to help you soon.
これらの複合形を使うことで、より細かなニュアンスを表現できます。
10. まとめ
不定詞はその柔軟さと多様な使い方により、英語で非常に重要な役割を果たします。名詞的、形容詞的、または副詞的用法以外にも、動詞、形容詞、名詞、さらには疑問詞や使役動詞との組み合わせなど、さまざまな場面で不定詞を効果的に使うことができます。